2016-08-31

えひめのむかしばなし「四国にきつねがすまないわけ」


お盆から秋にかけては、愛媛各地で風物詩や祭事が盛んに行われています。

それらは脈々と受け継がれてきた伝統的な習わしですが、えっ!と目を疑ってしまうような奇祭やバラエティに富んだ風習も多いので、知れば知るほど謎は膨らんでいくばかり。

そのお陰で、移住から3年になる今も地域への興味は尽きません。


これは愛媛の民話を調べているときに出会った絵本「えひめのむかしばなし」。




1980年(昭和55年)につくられた初版本で、愛媛に伝わる民話や昔話などが7つほど載っています。

表紙を開けると、そこには木版画らしきデザインが施されていたのですが、よーく見ると…




郷土玩具の鹿面姫だるまでした!(素朴なテイストがかわいいなぁ~)




この絵本に載っている昔話は、「だいじゃまる」、「こしおれやまとかしまやま」、「四国にきつねがすまないわけ」、「えんかつぎ」、「たぬきとさるのがまんくらべ」、「とんびにさらわれた目だま」、「かわうそのおんがえし」など。




どの話にも地域性がよく表されているので、人々の暮らしのなかで生まれ、語り継がれてきた民話であることがうかがえます。

特に「四国にきつねがすまないわけ」は、きつねが四国にいなくなった理由を知り、「ふむふむ、そうだったのか~!」と妙に納得。(笑)




それが真実かと言われれば首をかしげてしまいますが、話の端々にリアルさが潜んでいるのでなぜか説得力があります。昔話の力って、すごい。

愛媛の方はすでにご存じかもしれませんが、興味のある方はぜひ読んでみてください。愛媛のまた違った一面と出会うことができます。



●えほん えひめのむかしばなし
 発行日 昭和55年5月15日
 発行者 南海放送